2010/01/01 東京都庁-小岩 (金子レポート)

2012年。

辰年。

元旦。

表参道の緩やかな坂を下りながら己に問う。 

初夢は見ましたか?
初詣は行きましたか?
雑煮は食べましたか?
書き初めはしましたか?
年賀状は書きましたか?

ダメダ、以上全滅である。

顔は洗いましたか?
煙草はやめましたか?
歯磨き忘れてませんか?
着替え忘れてませんか?
お風呂に入ってますか?
体臭で迷惑掛けてませんか?

取り敢えずOKである。

リヤカーを忘れていませんか?
大事なリヤカーから逃げてませんか?
自分に嘘をついてませんか?
乗ることに慣れ過ぎていませんか?

気付く人はここで気付くはず。

引きたければ引けばいい。
押したければ押せばいい。
それでいいんだよ。
君でいいんだよ。
全ていいんだよ。
きっといいんだよ。
明日はあなたがリヤカー引き。

 とここまで、思い巡らせているとシャネルとディオールが目に入った。その間を進み知人の美容室「cross」を過ぎ右手に曲がるとスタバ前の自販機の隣りにリヤカーがあった。ガラス越しに店内から二人の女性が笑顔でこちらを見ている。入口にはfbの画像で見覚えのある人物ともう一人の男性が喫煙していた。


 

 自己紹介を済ませ、茅野さん、須田さん、栗原さんの三人とリヤカーを囲んで写真を撮る。(もう一人の女性は急ぎの用事があり帰られた。)須田さんは夜通し歩いて来たにも拘らず元気炸裂、まるで便所の100ワットの様に眩しい。茅野さんも栗原さんも負けず劣らず明るく元気だ。三人のパワーに圧倒されつつ、これからリヤカー一人旅の始まりである。

 表参道は静かであった。人を気にせず、歩道をゆっくりとリヤカーを引く。体が温まらぬ中に青山通りに出る。本来ならば左折するのだが、ちょっと寄り道をして渋谷方面へ行く。ある場所まで行き、そこから、Uターンする。再び表参道に戻り、地下鉄駅入口で写真を撮る為に通行人の方にシャッターを押して頂く。さぁ、これからが本番である。気を引き締めて行こう。


 
 

 先程、シャッターを押して下さった方が前方を歩いており、追い抜き際に再度御礼をする。これから、天皇杯を観に国立競技場へ行かれるそうだ。今年はJ1チームが残らず敗退し、J2同士の決勝戦だ。結果はFC東京が京都サンガを破り優勝した。もし、レッズかアルディージャが決勝に残っていたならば、自分はリヤカーを引かずに観戦に行っていただろう。

 

 もう直ぐ外苑前。
 
 

 メールだ。福島県庁から栃木県庁間約160㌔を野宿をしながら完歩したリヤカー引きの達人「栄ちゃん」からである。青山一丁目からこちらへ向かっているのだ。もう近くに来ているらしい。外苑前の交差点で信号待ちをしていると反対側から栄ちゃんが手を振っている。リヤカー史上最強の助っ人登場である。信号が青に変り合流し、あっと言う間に一人区間は終わってしまった。

 達人は、直ぐに交替してくれた。絵画館へ続く銀杏並木でパチリ。赤坂豊川稲荷でパチリ。とても順調だ。

 
 
 永田町で信号待ちをしていると、警官がもっと下がれと指示してくる。しかし、そこは下り坂なのでリヤカーは自然に前へ出てしまう。すると、またもや、警官がそれ以上、前へ出るなと指示する。でも、リヤカーは前に出る。警官は出るな、リヤカーは出る。リヤカーは出る、警官すかさず出るな。出る、出るな、出る、出るな、出ようとフェイントを仕掛けると、それなりの反応をしてくる。出ようとしただけで相手は次の動作の準備をしている。奴は隙をみて前へ出ようとするこちらの気配を察知し、すぐさま制止動作に移行する。ヤツは手強いとリヤカーは思った。それでも、出てしまうリヤカー、出る、出ないは慣性の法則に準じているのか?それとも重力の成せる業か?そんなことはどうでもいいのだが出るなと言われても出てしまうのがリヤカーの悲しい性である。
 
  

しかし、長い信号だ。

 すると、黒塗りの車が窓を全開にして、全身黒服の男達が鋭い眼光を四方八方に放ちながら通り過ぎていった。SPであった。後続の車も窓を開けており、左側後部席から白い服を着た女性が白い手袋を嵌めた右手を振りながら柔らかい微笑と共に去っていった。な、なんと、、その人物とは「皇太子妃雅子さま」であられた。おぉ、恐れ多くも皇族のお方を初めてご拝謁させて頂いたのだが、なんとリヤカー引きスタイルである。前代未聞、末代迄の○×を曝け出してまったか?百叩きの上、引廻しの刑か?拷問の上、島流しか?打ち首か?武士の情けで切腹か?どれだ、どれだ?正月早々のハプニングである。筋書きのないドラマ、それがリヤカーである。

 
 納得したのである。先程の警官との「出る」、「出ない」合戦にはこんな重要な意味が隠されていたのである。しかし、警官も「雅子さま」がお通りになられるのでもう少し下がっていただけませんか」と何故、はっきり言ってくれなかったんだろうか?

 不思議を残し、不可解な心境の下、再度リヤカーを引く。

 国会議事堂に無事到着。正面門でパチリ。やっと見つけた見物客にお願いして栄ちゃんとツーショットでパチリ。正面の道路を真直ぐ下り桜田門へと向かう。信号を渡りきる寸前にクロのキャノンデールのシクロクロスに跨った人物が現れた。。本日二人目の助っ人、鈴木さんである。支援物資として大量のチョコを持参して下さった。桜田門にはあっという間に到着してパチリ。門を通り抜けるとそこは、明日の一般参賀の準備が整った皇居前であった。ここで、パチリ。行き交う人々も携帯をこちらに向け勝手にパチリパチリパチリ。


 

 次の目的地は工藤ミッションのアキバである。UDXビルのフリマ会場にいる桑野さんを探し出しす。彼女は宮城県女川町の総合運動公園で写真洗浄のボランティアしている。津波で付着した砂やカビをカミソリで写真を傷付けないように落としていく。とても地味で根気のいる作業だ。

 そんな彼女と記念撮影パチリ。 すぐさま、別れを告げリスタート。

 4号沿いのファミレスにてランチ休憩。次に目指すは雷門。本日、最大の難所だ。案の定、物凄い人出だ。参拝者が大行列を作っている。ところが、何故かガラ~ンと空いてる処があった。そこへリヤカーをスルスルスル~と運び込み、ここでもパチリ。
携帯パチリパチリの参拝者の数名の方々から

「なんで、引いているんですか?」
「何処から、引いてきたんですか?」
「今日は何処まで、行くんですか?」
「メンバーは何人位いるんですか?」

その時、地震が発生した。電線が大きく揺れている。しかし、殆どの参拝者は気づいていない。

 ここで、鈴木さんとはお別れし、栄ちゃんと二人で奥戸を目指す。栄ちゃんのi-phoneがこちらの方が近距離と表示したので予定ルートを変更して進んで行く。すると空を見上げている人が沢山現れる。そう、そこは業平橋駅、スカイツリーの袂であった。間近で見る634メートルは流石に高い。見上げていると首が痛くなる。ここでもパチリ。

 
 新四つ木橋からの眺めは何も遮るものがない。遠くまで見渡せるので、とても気持ちがいい。荒川を渡り葛飾区に入り、振り返ると暮れがかった西の空にスカイツリーが聳えている。栄ちゃんがパチリ。

 

 遂に今日の終点、保管場所の「妙法寺」に無事到着。高橋さんにリヤカーをお願いして小岩駅へ行く。

 栄ちゃんがアップルの福袋を買うために、これから銀座店へ行き、徹夜で並ぶというので見物がてらに行列を見に行く。有楽町駅から歩いていくと、もう既に、そこには大勢の徹夜組みが列を成していた。ここが最後尾の看板持ちまでいた。見て納得。そこで、テント、シュラフ完全装備の栄ちゃんを労い別れを告げた。

帰りの電車の中、うとうとしていると

また、あの歌詞がアタマをよぎった。

リヤカー引きは弱き生き物。
見えない場所探すリヤカー。
保管は暗いままでもいいんだよ。
リヤカー引きが明日に来れば。

後退していませんか?
鍵を忘れていませんか?
道をはずれていませんか?
大事なリヤカー涙してませんか?
無理な引き方してませんか?
贅肉ついてませんか?
もうタバコはやめましたか?
楽に引こうとしていませんか?
もう、リヤカーやめますか?
リヤカー放棄するのですか?
リヤカー引きはすばらしいのです。
君を今必要としています。

引きたければ引けばいい。
押したければ押せばいい。
それでいいんだよ. . .君でいいんだよ. . . .。
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 。

リヤカー最高!

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2010/01/01 東京都庁-小岩 (金子レポート) への1件のフィードバック

  1. 身も心も元気な方ですよねえ~。 陽気さが伝わってきますね。

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