2012/04/12(水)[49日目] ① 三重県 二見-三重県 伊勢市 金子レポート

ノドがカラカラである。脱水症状である。吐く息が臭い。部屋が酒臭い。どうにもこうにも始末が悪いリヤカーであった。

取り敢えず、顔を洗い、台所へ行き、お湯を沸かし、濃い目の緑茶を淹れ、渋~いのを何杯も飲むリヤカーであった。

朝食を無理してでも食べなければならないのだが食欲は皆無。腹が空いたら食べればいい。そう決めたリヤカーであった。

IMGP4233

準備万端、出発の用意は出来た。ライダー二人はまだ熟睡しているので挨拶をせずにユースを後にした。

外に出ると、昨日とは打って変わって晴天、しかも雲ひとつない快晴である。春のそよ風も実に気持ちいい。

IMGP4236

古い家屋が並ぶ二見の町ををゆっくりと進んでゆく。黒系の家屋とペインティングされたリヤカーのコントラストがとても面白い。

IMGP4238

国道に出てトンネルを抜けると名所「夫婦岩」に出た。夏至の頃、太い注連縄で結ばれた大小の岩の真ん中から陽が昇ることはあまりにも有名である.

IMGP4239

二見輿玉神社で「リヤカー日本一周」の安全祈願をする。ここには、猿田彦大神宮の使いである蛙があちらこちらにいる。そう、「無事帰る」なのである。

「なんで、無事帰るなの???」又もや、あの親子である。今度も本気らしい。こんなことも分からないとは、全く始末が悪い。いい加減、イエローカードだ!

兎に角、今日一日は大丈夫であろう。多少、酒臭かったにしても願いは通じたと勝手に決め込み、アホな質問はさておき、伊勢神宮へと向かうことにする。

IMGP4242

本当にいい天気だ。とても、気持ちがいい . . . . .と言いたいのだが、ノドが乾いて、お腹が空いて力が入らぬリヤカーであった。

すると、10:15「ふれあいたいせつに」がキャッチフレーズ『ぎゅーとら』二見店が眼前に現れた。グッドタイミング、大助かりである。

早速、店内に入り特売のペプシネックス1.5ℓ158円、南アルプス天然水2ℓ98円、フルーツサラダヨーグルト118円、フルーツ牛乳瓶入り88円をカゴに入れレジに並ぶ。

会計を済ませ、先ずはフルーツ牛乳をゆっくり飲む。続いてフルーツヨーグルトを味わいながら食べる。どうにか落ち着いた。「よし、行くぜ!」10:35再スタートである。

11:45今度はローソンで細巻寿司鶏ごぼうサラダを一本購入し食べる。酒を飲み過ぎた翌日は胃に負担を掛けないように少しづつ摂取しなければならない。

12:30イオン伊勢崎店1F『拉拉麵』にて野菜塩ラーメン490円を食べる。ここで靴下を脱ぎゆっくりと休憩をとる。意外と健康に配慮しているリヤカーであった。

駐車場へ戻ると60代男性が「昨日も見かけたよ。あの雨の中、エライご苦労さんだったね。冷えてないけど、これでも飲んで」と栄養ドリンクを3本も下さった。

本日最初の差し入れである。感謝、感謝、誠にありがとうございました。

伊勢神宮はもうすぐだ。

それらしき雰囲気が漂い始めた。

Pの看板が矢鱈多く目に付き始めた。

真直ぐだ。

そして左に折れる。

右前方に表参道が見えた。

遂にお伊勢さんに到着したのだ。

少しずつ、お土産屋が並びはじめ、段々と人も多くなってきた。

江戸時代の街並みを再現したこの表参道は「おはらい町通り」と言われている。石畳の道の両サイドには伊勢特有の切妻、妻入りの建造物が美しい軒を並べている。

人混みの中を以外や以外、スイスイと進んで行き、誰にも呼び止められることもなく内宮前に着いてしまった。此処から先は、リヤカーを置いていかねばならなかった。

すると、そこに人力車があった。そこで車夫の方に声を掛けた。

「こんにちは、この辺にリヤカーを駐められる処はありませんか?」

「そこの端で大丈夫ですよ。バイクの隣で. . . . 。」

「ありがとうございます。」

「日本一周しているんですか?」

「否、はい、その人間じゃなくてリヤカーが . . . . . . 。」どうにもこうにも説明が面倒くさい。

すると、なんと車夫がこう言ったのだ。

「僕も人力車で日本一周したんですよ」

一瞬我が耳を疑った。上には上がいるもんだ凄い!何故かリヤカーは急に肩身が狭くなった。

「今日はどうなされるんですか?」

「まぁ、適当にどこかで野宿します」と答えた。

すると、またまたなんとナント。

「じゃ、宜しければ家に泊まりませんか?」

と、これまた我が耳を疑うような言葉が返ってきた。

一つ返事である。

超ラッキーである。

電話番号を交換し、内宮の参拝後に落ち合うことにした。

『皇大神宮』(内宮)参拝。

宇治橋を渡り神苑、第一鳥居をくぐり抜け、五十鈴川御手洗場で心身を清める。第二鳥居の先を右に行き「風日祈宮」(かざひのみのみや)へ行く。此処は風の神様を祀る別宮でる。あの鎌倉時代の元寇の時、神風を吹かせて日本を守った神様なのである。そして、いよいよ『正宮』へと向かう。正面の石段より先は撮影禁止区域となる。それ故、皆ここで記念撮影を済ませる。お参り作法は二拝二拍手一拝。正宮の敷地は2箇所あり、20年に一度の式年遷宮で新しく建て替えられるのだが、それが来年なのでお隣の新御敷地は工事中であった。千古の森に囲まれ、2000年の時を経て古代のたたずまいを今日まで伝えているのだ。

IMGP4244

IMGP4249

IMGP4250

IMGP4253

IMGP4257

ゆっくりした。

本当にゆっくりと時を過ごした。

約2時間も内宮にいたのである。

駐リヤカー場へ戻り、おはらい町通りを逆戻りする。

来る時にも増して人通りが多くなっている気がした。

暫くすると、男性2人組みに声を掛けられる。

「何処から来たんですか?」

「何処まで行くんですか?」

「誰でも引けるんですか?」

「大阪はいつ頃、来ます?」

「北海道にも来るんすか?」

全ての質問に対し懇切丁寧に説明する律儀なリヤカーであった。

興味を持った二人にはリヤカーチラシを配る。記念撮影もした。fb、ブログアップも承諾してくれた。

IMGP4259

往きと違い、方々から声を掛けられる。

「がんばってぇ~!」

「がんばれよ~ぉ!」

「ご苦労さん、ガンバレー!」

殆どが、海産物店の軒先で「浜焼き」をしているねじり鉢巻スタイルの威勢いい方ばかりだ。

その一軒の鈴木水産店に呼び止められる。

「実は、ここのお店で売っている牡蠣とか女川の佐藤水産から仕入れていたんですよ。」と若社長。

IMGP4262

リヤカーの「女川」の文字が目に入ったらしい。色々なところで「ツナガリ」があるものだと感心するリヤカーであった。

差し入れに「ブタまん」を戴く。

「熱いから、ヤケドするなよ。」と濁声の従業員のおっさん。

写真を見ても分かる通り、どう見ても「逆でしょ」とリヤカーは思った。

おはらい町を抜けた交差点に差し掛かったところ、移動果物販売のオバちゃんに声を掛けられる。

「がんばんなさいよ。私らも、店無くしても、地道にやってんだからね。」と甘夏一山を戴く。意味は分からなかったが感謝のリヤカーであった。

県道23号を外宮に向けて進んでゆくと、大きな駐車場入り口に笑顔でこちらを見つめている小柄な女性が立っていた。

「こんにちは、あなたのことを待っていたんですよ。」

「      .         .                 ?       .           .                  」

「今さっき、ここの道路の反対側を走っていたんですけど、あなたとリヤカーを見て、Uターンしてきたんです。」

「はい、それはどうも、ありがとうございます。」

これ以外に言葉が見つからなかったリヤカーであった。

「待ち伏せして、ごめんなさいね。どうしても、これを渡したくて、待っていたんです。」

差し出されたのは、毛糸で編まれたタツノオトシゴであった。

「実は、わたし、、、」と言ってニット帽を少し捲った。

丸坊主であった。女性にしては実に大胆な方だとリヤカーは思った。

「私は、インドで生まれて東京で育ち、今、名古屋に住んでいる僧侶なんです。」

びっくりである。お坊さんとは、露にも知らずのリヤカーであった。

「私も、歩いて日本一周を2回した事があるんですよ。それと、去年は、震災犠牲者の供養にも行ってきたんです。」

あまりのことで、言葉を失したリヤカーであった。

「それで、私と同じように日本一周をしている方に出会ったら、その年の干支を編んだ人形を差し上げたいと常日頃から思っていたんです。」

凄いことである。絶対マネはできないとリヤカーは思った。

「いつか、どこかで、あなたの様な人に出会えると信じて、いつも持ち歩いていたんです。どうか、受け取って下さい。」

「もっと、もっと色んな話をしたいのですけれども、待ち合わせの時間を40分も過ぎてしまっているので、もう行かなければなりません。」

「        .        .       !    」

「お人形を受け取って下さり、ありがとうございました。」

そう言って去って行った。

こんな出会いがあるとは感謝感激、感動である!

暫し、夢ではない、幻でもない現実に身が凍てつき微動だにせぬリヤカーであった。

大分、陽が傾いてきた。先を急ぐリヤカーであったが、路上で世間話をしている住民の方に話しかけられ、冷たいポカリスエットを戴く。サンキュウ!

外宮に着いた。見学時間にギリギリ間に合った。

ここは天照大神の食事を司る神様が祀れている。衣食住を始め、あらゆる産業の守り神でもある。内宮よりも敷地が狭いのでさっと見て歩いた。

外宮入り口に戻るとリヤカーの後ろに人力車があった。

IMGP4271

IMGP4273

内宮で出会った車夫の山田さんが来て下さったのである。

伊勢で唯一の人力車の後ろを付いて行くリヤカーであった。

伊勢のまちを練り歩くその光景は妙にして、斬新でもあった。

リヤカー史上初の人力車とのコラボが現実化された一瞬でもあったのである。

歩くこと、十数分。

「ここです。どうぞ、あがって下さい。」

そう山田さんが言った玄関上の黒壁には白い文字が大きく描かれていた。

『ときわ荘』

今日のネグラである。

<スタッフより>

陽気なリヤカー野郎と伊勢を満喫されましたか?

沿道で応援を頂いた沿道の皆様、ありがとうございました。

読者の皆さんも、リヤカー旅を始めませんか?

5月23日時点で大垣まで進んでいます。これから米原経由で大津を目指してくれる参加者募集中です。

旅への参加ご希望の方は、メールrearcar01@gmail.comかfacebook

へお気軽にご連絡下さい。

尚、気ままなリヤカー旅、ご希望通りの区間で参加はおそらく難しいです。

前後数十キロ、ずれることはご容赦ください。

是非ご参加ください。

リヤカーを発見したら声をかけて上げてください。


にほんブログ村 旅行ブログへ

にほんブログ村

人気ブログランキングへ

広告
カテゴリー: リアカーレポート パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中