2013/03/06(水)[81日目] 兵庫県 相生駅―岡山県 吉永駅 工藤レポート

81日目、本日は工藤が一人でリヤカーを牽きます。

兵庫―岡山の県境越えです。

 

10時半、兵庫県相生駅と到着。

なんとものどかな駅前商店街を抜けリヤカーを保管頂いている明顕寺へ向かう。

リヤカーを受け取り、とても親切なご住職と奥様に見送られ寺を後にした。

相生駅をくぐり片道3車線の国道に出た。今日はひたすら国道を進むルートです。

トラックばかりが行き交う国道脇の歩道をひたすら西へ向かう。

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岡山まで58キロ。ついに岡山が射程圏内に入ってきました。

 

空は晴れ渡り暖かく気持ちの良い日です。春です。

最高のコンディション。

ただ周りに人はいません。

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只々黙々と西へ向かって歩きます。

誰からも声を掛けられず、点在する工場の前をトボトボ進みます。

 

いつの間にか片側一車線になり歩道が無くなった。

リヤカーの脇をトラックが凄い勢いで通っていく。

生きた心地がしない。後ろを見ながら慎重に進む。

逃れる脇道も無くかなり神経を使いながら進まなくてはならない。

 

やっと見つけたコンビニで小休止。昼飯のおにぎりを買い込む。

店を出るとき、店員さんから「有難うございます。またのお越しをお待ちしております。」と言われ、

心の中で(絶対に来ることなんて無い。でも何だかいつの日かまた来ちゃうような気がする。)と

訳の分からんことを呟きながら店を出た。この旅では、人生の中で絶対に歩く事のないだろう場所を歩いている。名古屋在住の僕が兵庫と岡山の県境を歩く事になるとは夢にも思わなかった。

 

コンビニを出たところから脇道に入る。のどかな川の土手を一人、リヤカーを牽く。周りは田んぼと山ばかり。

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のどか過ぎる。

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平和すぎる。

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時折、遠くの畦道を軽トラックや軽自動車が走っていく。

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のどかです。

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1時間ほど歩いた。ようやく有年の駅を過ぎた。

いよいよ膾峠(なますとうげ)に向かう分岐点。

そこにあったコンビニで、これから進む道の様子を尋ねる。

暫く進むと歩道が無くなり抜け道は無いとのこと。

コンビニを出てしばらく進むと、おっしゃる通り歩道が無くなった。

行くしかない。腹を決め進むしかない。

走行中のトラックには、大迷惑のはず。

ドライバーの皆さんは、優しかった。

徐行してくれ通り際、「がんばれよ!」と声までかけてくれる。

ドライバーの皆様、ありがとうございました。

 

少し進むと道路公団の黄色いトラックが停まっていた。

何かの調査をしているようだ。

道路公団の人に、先の様子を尋ねるとしばらくしたら反対車線に歩道が始まる。

峠を下ったところから再び歩道が無くなる。そしてトンネルがあるが、その脇に旧道が通っていると貴重な情報を頂いた。

お礼を言って先に進む。

いよいよ傾斜がきつくなってきた。反対車線の歩道にわたり、全力でリヤカーを牽く。リヤカーの持ち手の部分が腹に食い込む。必死にリヤカーを牽く横をさっきの黄色いトラックが軽くクラクションで合図をしながら通り過ぎて行った。手を振る余裕はなく、軽く会釈だけしておいた。汗が噴き出てくる。

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日本気象協会さん、ご苦労さまです。

 

ようやく上り切った。下りが始まる。今度は、リヤカーが後ろから押してくる。スピードを調整しながら小走りで坂を下る。リヤカー牽きにもかなり慣れてきた。下りは、あまり無理をせず惰性に任せて下った方が楽だ。

 

一気に駆け降りたところで、どこかでみた黄色いトラックが視界に入ってきた。そこにはさっきの道路公団の方がいた。「少し先から脇道に入れる。…。」これから先の道を詳しく教えてくれた。わざわざその事を伝える為に待っていてくれたのだ。優しすぎる。

有難うございました。お陰様で安全なルートを通る事が出来ました。

 

教えて頂いた集落の中を通る西国街道を歩く。

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集落を抜け次の峠に入った。トンネルの脇を通る旧道を進む。道がだんだん細くなってきた。すぐ近くを車が走る音がするが道はさらに細くなる。全く人気がなくなる。勾配も増し、ひとり、リヤカーを牽く。

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心細くて仕方がない。山の中、日が傾き早くも薄暗くなってきている。

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熊でも出ないか心配になる。

どうにか頂上に辿り着き下り坂になった。

今度は人気が無い事を幸いに一気に駆け降りた。

 

やっと三石の集落に入った。時間は16時。そろそろ終了の時間だ。今日は、面白い出来事は無かった。

 

前から歩いてきた地元の老夫婦に先の様子を伺う。兄ちゃんの足なら日没までにもう一駅行けるだろう。と事。ちょっと迷ったがもう一駅歩いたら何か面白い事があるかも?もう一駅歩くことにした。

 

三石の駅を越え少し歩いた所で、小休止。自販機で栄養ドリンクを購入。飲んでいると地元に方々に声を掛けられ写真を撮られた。何か起りそうな予感。

 

次の吉永駅に向けて再び足を進める。三石の集落を抜けたところで、オートバイに乗った男性が声を掛けてきた。近藤さんという近所の方だった。企画の説明をすると、「息子に手伝わせるよ。」と自宅にいた息子ケントくんを携帯で呼び出してくれた。ケントくんにリヤカーを任せて暫く歩く。

オートバイを置きに帰った近藤さんが自転車に乗って合流。吉永の駅まで5キロ弱、親子で牽いてくれる事になった。近藤さんが合流すると、地元の方が次々と声を掛けてくる。まるで僕もその集落の一員に入れて頂いたような気になる。地元の皆さんと記念写真、パチリ。

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「すえひろ」さんのご近所の皆さん有難うございました。

 

地元の皆さんが、あちこち電話をして吉永駅近くの保管場所を見つけてくれた。トンドン拍子に話が進んだ。吉永駅に向かいながら歩く。

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川伝いの土手に入り人通り少なくなったところで近藤さんがリヤカーを牽く。

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実は、ケントくんをダシにつかって近藤さんがリヤカーを牽きたかったようだ(笑)。人あたりが良く穏やかな人だが好奇心は人一倍旺盛みたいだ。いずれにせよ、僕は大助かりでした。リヤカーを牽いて頂けるうえに保管場所まで見つけていただき感謝です。今日は最後の最後に素敵な出逢いがありました。

 

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余談だが、この辺りの子供たちは、とにかく礼儀正しい。「こんにちは」と必ず挨拶してくる。道すがらすれ違う子供全てが挨拶をしてくる。とても自然な間合いで行われるこのやりとりがとても気持ちが良かった。僕は、これまでリヤカーを牽いて多くの集落を歩いてきた。しかし、挨拶でこんなに感心した所はない。堅苦しくもなく挨拶をする間合いが何とも絶妙だった。一本道で、遠くから向かってくる人を見つけた時、どのタイミングで挨拶をするべきか躊躇する僕としては見習いたいと思った。

 

どうにか吉永駅近くの保管場所にリヤカーを預け、本日のリヤカー旅、無事終了となりました。

 

道中、声援を送って下さった皆様、ご迷惑をかけたドライバーの皆様、脇道を教えて下さった道路公団の方、近藤さん親子をはじめお世話になった吉永地区の皆様、お陰様で今日も無事に旅を終える事が出来ました。有難うございました。

 

 

 

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